三国志── その言葉を耳にすると、おのずから心が奮い立つのは私だけであろうか。 桃園の誓いから始まるこの物語は、今もなお多くの人たちの心を掴んでやまない、熱き男たちの生き様を描いたものである。 ところで、三国志には大別すると２つのものがあるのをご存知であろうか。 一方は歴史に忠実とされる「正史」、他方は物語的に脚色を加えている「演義」だ。 北方謙三や立間祥介などの作品によって人々に愛されてきた「三国志」であるが、こちらの作品は基本的に吉川英治版に依り、後者の「演義」を漫画として描き切ったものである。 私は思うのだ、三国志への入り口はなんでも構わない、と。 かくいう私も、いまを遡ること20年ほど前の中学生のとき、PS2のゲーム「真・三國無双2」にのめり込み、そこから様々な三国志を扱う媒体へと手を伸ばしていった。 漫画だから。ゲームだから。小説だから。 そのような理由だけで「三国志」を敬遠するのは、あまりにも勿体ない。 「髀肉の嘆」 「死せる孔明、生ける仲達を走らす」 「三顧の礼」 「鶏肋」 三国志から生まれた故事成語は、枚挙に暇がない。 単なる知識としてこうした言葉を知っているだけか、それとも、それらの言葉が生まれた背景を知った上で、血が通った故事成語として理解しているか。 単に言葉への理解度ひとつをとっても、その違いは歴然であろう。 勿論、三国志を学ぶべき理由はまだまだ沢山ある。 ただ、ここでそうした理由を列挙してもしかたがない。 簡単なことだ。まずは三国志に手を伸ばすだけだ。 時は群雄割拠の時代、さぁ、貴方もこの作品を手に権謀術数が渦巻く冒険の世界へとともに旅立とうではないか！ 「三国志(全60巻セット)」 横山光輝 定価: ￥ 37,818 #横山光輝 #川本喜八郎 #その他／その他